仮説88:ムー側の生活物資について

「ムーの白鯨」作品世界中、ムー側でひとつ気になるのは、通常生活で必要となる物資をどうしていたのかという点です。
アトランティス側は帝国という確固とした基盤があるので問題ないですが、ムー側はそうはいきません。
見たところ、国連の援助を受けていた様子はなさそうですし、その他、個人的にサポートする人物もいなかったようです。

現実のイースター島は食料生産がお世辞にも豊かとは言えず、生活物資の多くを輸入に頼っています。
作中では島民の姿が見えません。恐らく、冒頭の異常現象で避難したのでしょう。となると、生活物資の輸入は望めません。
ムーバルはパーツの多くがメンテナンスフリーの機体でしょうし、必要な交換パーツも海底神殿に備蓄してあったことが想像されます。
しかし、食料に関しては自給自足で賄うほかありません。
幸い、全部で7人しかいないことですから、何とかなったのでしょうが……。
5話で出てきた古代食はテーブルに果物があった他に、イモのようなものが入ったスープ、もしくは雑炊のようなものでした。
また6話でマドーラが語ったメニューは、いささか大まかな内容ながら、譲が釣ってきた大きな魚、そして学が山羊から作ったチーズ、となっていました。
いずれも、現実のイースター島で入手できても無理のない食材です。
少々の果物やイモ類はイースター島でも栽培されていますし……って、そりゃ他人の畑に植えてある作物でしょーが!ドロボーだ(汗)。
また、周囲は海ですから、魚種を問わなければ海産物も入手可能です。実際、イースター島ではマグロやロブスターなども漁獲されています。
山羊が居るかどうかは分かりませんが、牧畜が行われているのは事実ですので、居てもおかしくはありません。
そう言えば、8話でも海で獲ってきた魚や貝を焼いて食べるシーンがありました。
いずれにしても、自分たちで農耕・漁労・牧畜作業が必要になります。大変です(汗)。
ま、ムーの超技術で海底神殿内で調達できるだけの機構を備えていた可能性もないとは言えませんが……6話のマドーラの台詞からすると、基本的には自分たちで調達していたと考えるべきでしょう。

不思議なのは、20〜22話で宇宙船形態に変身した白鯨を駆ってアトランティスへ向かった件です。
21話でアトランティス大陸に接触した時点で学が出したデータによると、火星付近に位置していたアトランティス大陸は、40日以内に地球に到達するということでした。
白鯨が地球を発ってアトランティス大陸に到達するまで何日くらい掛かったのかははっきりしませんが(作中ではアトランティス部隊を撃破した後すぐにアトランティス大陸に達しているような描写がありますが……常識的に考えれば途中経過を省略しただけでしょう)、学の説明からすると、21話から22話の間で少なくとも40日は経過しているはずです。
白鯨のスピードがアトランティス大陸の移動速度を大幅に上回っていたとしても、20話で地球を発ってから22話の大気圏攻防戦を経て地球に戻るまで、少なく見積もっても2ヶ月前後、剣たち7人は白鯨の中で生活していたことになります。
しかし、実際問題としてそんなことが可能でしょうか? 7人しかいないとは言え、どう見ても白鯨の内部に充分な居住性はなさそうに思えます。
考えられるのは、白鯨の中に某四次元ポケットのように亜空間的な設備が存在していた可能性です。

一例を上げれば、4話で剣たちが3万年前の世界を見せられた航時機が白鯨の内部に存在していたという事実があります。
この航時機は操縦カプセルと同程度の大きさがありましたが、明らかに操縦カプセルとは別の施設です。
いくらサイボーグ化したとは言え、また、いくら全長200mもの巨体を持つとは言え、これだけの施設を白鯨の体内に収めるのはかなり無理がありそうです。
しかし、亜空間を形成してそこに施設を設ける技術があるとすれば、説明がつきます。
となると、それ以外の、普段の生活のための施設――食料貯蔵庫や厨房、寝室、トイレなど――を同様に設置していたとしてもおかしくありません。
……ここまでくるともう何でもありですが(笑)。

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