仮説09:海底神殿について

剣たちの生活の場である海底神殿。イースター島の海底に隠されていますが、その実態はどうなっているのでしょうか?
画面を見る限り、海底神殿は巨大建造物がドーム状の空間に密閉されているようです。
また、どのような技術を使っているのか定かではありませんが、外界の太陽光を海底深くにまで取り込んでドーム天井に刻まれたムーの紋章から放射しているようです。
更に内部で人間が生活していることから推察すると、外界と空気を循環させるなど、環境を維持するための機構があるものと想像されます。
物理的に考えれば、外気と直接繋がっていればアッという間に水没してしまうはずです。
ドーム内と外界との人の移動をテレポートで行っているのみならず、内部の気圧を維持したまま空気の循環を行っている…3万年の時の流れの中でこれだけの機構を劣化させることなく保持したムーの技術、恐るべしです。

さて、海底神殿はどういった性格の建造物なのでしょうか?
一見したところ、それは4話に登場した中央行政府のような公共建造物などの遺跡という感じがします。
しかしそうだとすると、ムーが滅んだ後に海没した神殿の上にドーム天井を造り、そこに空気を注入して、さらに環境維持装置を設置したことになります。
また海底神殿自体、地殻変動で海没したならかなり破損しているはずで、そこで人が生活するには相当の修復が必要になります。
国が滅んでも残った労働力・科学力を結集すればそれだけのことができたと考えられなくもないですが、常識的に考えればこれだけの大工事を完遂するには背景にそれに見合うだけの国力が必要不可欠です。
となると、ムー文明華やかなりし頃に初めから海底に建立されたと考えるのが自然です。
ではなぜ、わざわざ海底に造られたのか…?
ここで注目すべきなのは、ムーが白鯨をシンボルとしたという事実です。
考えられるのは、海底神殿は本来人間のために造られたのではなく、ムーのシンボルたる白鯨の聖地だったのではないか、ということです。
ムーの神官が白鯨を祭る何らかの儀式を行なう場所。それであれば海底にあるのも納得できるでしょう。

また、建立された位置についても適当に決められたわけではなく、何らかの理由があるものと思われます。
ムーの明確な位置は作中で明らかにされていませんが、一般的に考えられるムーの位置からすればイースター島は恐らくムーでも東の端に当たると思われます。
そんな「辺境」に、恐らくムーにとって最も重要な神殿のひとつが建立されたということは、イースター島はムーにとって「聖地」であったのだろうと考えられます。どういう理由で「聖地」とされたのかは想像するしかありませんが。
問題は地上にあるイースター島の遺跡と海底神殿の建築に全く関連性が認められない点ですが、イースター島の遺跡は最近の研究で紀元前には遡らないことがはっきりしているのでムー文明と直接の関係はないと考えて良いと思います。
むしろ、ムーの時代には海底神殿があったのみで地上には何も建造物がなかった、もっと言うなら人工物の建設が許されていなかったのかも知れません。
現在のモアイ像などの遺跡については、ムー滅亡後随分経ってからその記憶を伝承に留める人々がイースター島に辿り着き新たな文明を築いた、という可能性が考えられます。

戻る

inserted by FC2 system